会期：
2025年5月3日（土）5月4日（日）10:00-17:00
会場：
木工所 鳥取県倉吉市和田東町121-1
アクセス：
JR 倉吉駅からタクシーで15分
概要：
鳥取県倉吉市にある木工所。ここに、バルカン半島セルビア共和国のアーティストの現代美術作品とセルビアおよび旧ユーゴスラビアに関する書籍が多数存在する。これらは美術コレクション「Aコレクション」の一部であり、1980年代から日本の現代美術を収集し、作家の理解者として、作品の変換を長年に渡って見続け、プロジェクトへの参画まで活動を広げる個人コレクターによって集められたものである。コレクションは現在では数百点にのぼり、2020年に鳥取県立博物館で開催された企画展「ミュージアムとの創造的対話03」でその一部が大々的に紹介された。
セルビアに関する作品および書籍の収集は、セルビアを代表する現代画家ミラン・トゥーツォヴィッチ（1965-2019）がロシア・アヴァンギャルドで活躍した詩人ウラディミル・マヤコフスキーを取り巻く人間模様を劇的に描いた立体作品「リーリャ・ブリークのひみつの人生」（2015）から始まった。この作品は、トゥーツォヴィッチが生涯の中で最も精力的に制作をしていた時期であり、最も優れた作品の一つである。さらに、コレクションの対象は、トゥーツォヴィッチと同時代に生きるアーティストにも広がった。いずれも現代のセルビアのアートシーンの第一線で活躍するアーティストたちであり、セルビアの現在を力強く伝える作品である。
本展では、倉吉とセルビアを結びつけたものを検証したい。そこには、「Aコレクション」の核となり、日本を代表するコンセプチュアル・アーティスト、松澤宥、村岡三郎、原口典之が存在し、背景にはロシア・アヴァンギャルドの活動が浮かび上がる。倉吉とセルビアという、歴史上接点のなかった遠く離れた地が、コレクターとアーティストの共同作業により結びつき、芸術の精神が継承されて一つの輪になることを立証したい。
展示作家：
ミラン・トゥーツォヴィッチ／Milan Tucović
ヴラディスラヴ・シュチェパノヴィッチ／Vladislav Šćepanović
サーシャ・マリャノヴィッチ／Saša Marjanović
ミチャ・スタイチッチ／Mića Stajčić
ドラガン・バーボヴィッチ／Dragan Babović
ヨヴァナ・トゥーツォヴィッチ／Jovana Tucović
ヴァーニャ・パシッチ／Vanja Pašić
アレクサンドル・ロトチェンコ／Aleksander Mikhailovich Rodchenko
松澤宥／Yutaka Matsuzawa
原口典之／Haraguchi Noriyuki
古賀亜希子／Koga Akiko
企画協力：
H.Factory
協力：
長見有方／中村徹／山崎佳代子／山崎ヴケリッチ洋
後援：
在日セルビア共和国大使館
神戸市外国語大学
企画：
古賀亜希子
お問合せ：
kogaakikoart@gmail.com